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第1回 企業活動

学習内容

企業活動

経営資源 / 経営理念/ CSR / コンプライアンス(法令遵守)

株式会社 / 株主 / 株主総会 / ディスクロージャ

重要ポイント

経営資源はヒト・モノ・カネ+情報のこと

経営理念は企業の存在意義のこと

CSRの具体例は環境保護

コンプライアンスは法令遵守のこと

株主総会は株式会社の最高意思決定機関

練習問題1

経営理念を説明したものはどれか。(IP_H21春_問22)

ア 企業が活動する際に指針となる基本的な考え方であり,企業の存在意義や価値観などを示したもの

イ 企業が競争優位性を構築するために活用する資源であり,一般的に人・物・金・情報で分類されるもの

ウ 企業の将来の方向を示したビジョンを具現化するための意思決定計画であり,長期・中期・短期の別に策定されるもの

エ 企業のもつ個性,固有の企業らしさのことで社風とも呼ばれ,長年の企業活動の中で生み出され定着してきたもの

正解 ア

経営理念は存在意義がキーワードです。

イは経営資源の説明です。

ウは経営計画の説明です。

エは企業風土の説明です。

誤り選択肢の中では,イの経営資源も重要ですね。ウとエについては特に覚える必要はありません。

練習問題2

CSRの説明として,最も適切なものはどれか。(IP_H22秋_問22)

ア 企業が他社の経営の仕方や業務プロセスを分析し,優れた点を学び,取り入れようとする手法

イ 企業活動において経済的成長だけでなく,環境や社会からの要請に対し,責任を果たすことが,企業価値の向上につながるという考え方

ウ 企業の経営者がもつ権力が正しく行使されるように経営者を牽制する制度

エ 他社がまねのできない自社ならではの価値を提供する技術やスキルなど,企業の中核となる能力

正解 イ

CSRは,企業の社会的責任を表す言葉です。ITパスポート試験では,環境保護がキーワードになっています。

アのライバル企業の優れた点を取り入れる手法は,ベンチマーキングといいます。

ウの経営者を牽制し企業の健全性を保つ仕組みは,コーポレートガバナンスといいます。

エの他社が簡単に真似できない自社ならではの強みは,コアコンピタンスといいます。

CSR以外の選択肢についても,試験対策上いずれも重要な用語です。今後の講義動画で学習していきますので,一通り学習を終えて再確認するさいには,これらの用語も覚えるように心がけてください。

練習問題3

コンプライアンス経営を説明したものはどれか。(IP_H21春_問1)

ア 株主に対して企業活動の正当性を保持するために,経営管理が適切に行われているかどうかを監視し,点検する。

イ 株主やそのほかの利害関係者に対して,経営活動の内容,実績に関する説明責任を負う。

ウ 企業倫理に基づき,ルール,マニュアル,チェックシステムなどを整備し,法令や社会規範を遵守した企業活動を行う。

エ 投資家やアナリストに対して,投資判断に必要な正確な経営情報を適時に,かつ継続して提供する。

正解 ウ

コンプライアンスは法令遵守がキーワードでしたね。

アはコーポレートガバナンスの説明です。少し言い回しが異なりますが,練習問題2でも出てきましたね。

イは説明責任ですから,アカウンタビリティという言葉の説明ですが,覚える必要はありません。

エはIR広告やディスクロージャに関する説明です。これも重要度は高くありませんが要注意の用語ですね。

練習問題4

株式会社の最高意思決定機関はどれか。(IP_H21春_問13)

ア 株主総会

イ 監査役会

ウ 代表取締役

エ 取締役会

正解 ア

株式会社の最高意思決定機関は,株主総会でしたね。

他の選択肢については,無理に覚える必要はありませんので,説明は省略しますね。どうしても気になる場合は,インターネットで検索してみてください(^_^;

株式会社の株主について質問です。社長さんとその仲間が共同で出資して株式会社を設立した場合、全員が株主になるのでしょうか?

その通りです。株式会社では、出資した金額に応じて株式(株券)を発行します。この株式の所有者が株主であり、会社の持ち主になります。

例えば1000万円お金を調達するとして、Aさんが500万円、Bさんが300万円、Cさんが200万円出資したとすると、それぞれ5:3:2の割合で株式を保有し、全員が株主になります。

なお、株式の保有割合がそのまま議決権の割合(多数決の票数)になりますので、社長さん自身の出資額が少ない場合は、名ばかりの社長さんになってしまいますので注意が必要です。

株式会社の社長さんは、ポジション的には偉いけど、実際にはそれほど偉くないということですか?

日本では社長さん自身が株式を所有しているケースが多いですが、本来の株式会社というと、所有者である株主が「経営の専門家である社長さんを雇って経営をお願いする」という形態をとっています。

ですので「株主総会(株主の集会)を開いて社長を追い出す!」というようなドラマな展開になる訳です。(このとき社長さんが株式の過半数を持っていれば、そういった会議で社長解任を否決できます)

社長さんが偉いかどうかについては、従業員は社長さんの言葉に従わないといけませんので、従業員からすればとても偉い立場です。

ただし株主でない社長(雇われ社長)さんであれば、株主の気分次第で簡単に解任されますので、従業員に対して偉くても、株主に対してはヘコヘコしないといけません。

過半数の株式を自分で保有している社長さんであれば、社長解任の決議案を簡単に否決できますので、株主に対してご機嫌取りも不要ですから、とても偉い立場と言えるでしょう。

銀行からお金を借りた場合は銀行も株主になりますか?

これは銀行が出してくれるお金が「出資(返済が不要)」なのか「融資(返済が必要)」なのかによって答えが変わります。

出資であれば出資額に応じて株式を発行しますので、株主になります。

この場合、銀行は出資した金額が無駄にならないように、経営に口出ししてくる場合がほとんどです。

融資であればただの借金という扱いですから、株式を発行することはありませんので株主にはなりません。

講義動画の内容について質問があります。その場合、どのように質問すれば良いですか?

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