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第14回 経営戦略

学習内容

経営戦略

SWOT分析 / 3C分析 / リーダ / チャレンジャ / フォロワ / ニッチャ

PPM / コアコンピタンス経営 / アウトソーシング / ロジスティクス

アライアンス / M&A / TOB / MBO

重要ポイント

SWOT分析は内部環境(強みと弱み)と外部環境(機会と脅威)を分析して,自社の置かれている経営環境を把握する

ニッチ戦略は特定の小さな集団が持つニーズ(特殊なニーズ)をターゲットにする戦略

PPMは市場成長率と市場占有率で投資の方向性を分析する問題児,花形,金のなる木,負け犬の4つのグループに分類

コアコンピタンスは他社に真似できない自社の強み

アライアンスは提携,M&Aは合併

TOBは株式公開買付け,MBOは経営陣による買取

練習問題1

企業の経営戦略策定に使用されるSWOT分析において,外部環境分析の観点はどれか。(IP_H21春_問26)

ア 機会・脅威

イ 資源・技術

ウ 市場・顧客

エ 強み・弱み

正解 ア

SWOT分析は内部環境の強みと弱み,外部環境の機会と脅威に注目します。

今回は外部環境についての問題なので,機会と脅威が正解ですね。

また,問題によっては「追い風になる規制緩和」は強み,弱み,機会,脅威のどれに該当するかといった,もう一歩踏み込んだ問題も出ますので注意してください。

練習問題2

商品市場での過当な競争を避け,まだ顧客のニーズが満たされていない市場のすきま,すなわち小さな市場セグメントに焦点を合わせた事業展開で,競争優位を確保しようとする企業戦略はどれか。(IP_H21春_問4)

ア ニッチ戦略

イ プッシュ戦略

ウ ブランド戦略

エ プル戦略

正解 ア

特定のニーズがある小さな市場に焦点を合わせる戦略はニッチ戦略ですね。

イのプッシュ戦略は商品をプッシュする販売促進をメインとした戦略です。

エのプル戦略は顧客を引っ張ってきて需要を創造する戦略です。商品をプッシュする(押していく)戦略と顧客をプルする(引いてくる)戦略とイメージすると分かりやすいです。

ウのブランド戦略は,自社のブランドを効果的に活用するための戦略ですね。

練習問題3

プロダクトポートフォリオマネジメントでは,縦軸に市場成長率,横軸に市場占有率をとったマトリックス図を四つの象限に区分し,製品の市場における位置付けを分析して資源配分を検討する。四つの象限のうち,市場成長率は低いが市場占有率を高く保っている製品の位置付けはどれか。(IP_H21春_問10)

ア 金のなる木

イ 花形製品

ウ 負け犬

エ 問題児

正解 ア

成長率は低いが占有率は高いというのは金のなる木です。資金源となる製品グループですね。

問題児は成長率は高いが占有率が低い製品グループです。将来性は未知数ですが,将来の花形,金のなる木候補なので積極的な資金の投入が求められます。

花形は成長率も占有率も高い製品グループです。金のなる木に成長させるために積極的な資金の投入が必要です。

負け犬は成長率も占有率も低い製品グループです。将来性はほとんどありませんので撤退も視野に入れる必要があります。

プロダクトポートフォリオマネジメント(PPM)については,市場成長率と市場占有率というキーワードと,4つのグループの特徴をしっかりと覚えておきましょう。

練習問題4

顧客に価値をもたらし,企業にとって競争優位の源泉となる,競合他社には模倣されにくいスキルや技術を指すものはどれか。(IP_H23秋_問22)

ア アカウンタビリティ

イ コアコンピタンス

ウ コーポレートガバナンス

エ パーソナルスキル

正解 イ

他社に真似できな自社だけの強みはコアコンピタンスですね。

他の選択肢では,今後の学習内容ですが,ウのコーポレートガバナンスが重要です。

現時点で無理に覚える必要はありませんが,念のため説明しておくと,コーポレートガバナンスは企業経営の健全性を維持するための仕組みのことです。

練習問題5

他社が開発した先進的な技術と,高い研究開発能力をもった人材を,自社固有の経営資源として取り込むことが可能な戦略はどれか。(IP_H22春_問1)

ア M&A

イ R&D

ウ アライアンス

エ 技術提携

正解 ア

これは,M&Aですね。アライアンスは提携なので,相手の経営資源を利用できますが,自社固有の経営資源にはなりません。アライアンスのメリットはお互いが独立性を保ったまま協力し合える点ですね。

イのR&Dは研究開発という意味の言葉です。

エはそのまま技術面での提携のことですね。

練習問題6

TOBの説明として,適切なものはどれか。(IP_H22春_問17)

ア 買付け価格と期間を公表し,不特定多数の株主から株式を買い集めること

イ 株式の所有を通じて,他企業を支配又はコントロールすること

ウ 企業が自ら発行した株式を市場の時価で買い入れること

エ 企業の経営陣が自社株の買取りを実施し,企業の所有権を取得すること

正解 ア

TOBは株式公開買い付けのことです。なのでアが正解ですね。

イはM&Aの説明です。

ウは自社株買いの説明ですが,覚える必要はありません。

エはMBOです。これは覚えましょう。

これまでもそうでしたが,TOBやMBOなどの3文字略語は混同しやすい用語ですので,しっかりと区別して覚えていきましょう。

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